2013年3月16日土曜日
中国人民銀行、金融政策通じてインフレ期待安定化へ=周小川総裁
[北京 13日 ロイター] 中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は13日、中国はインフレ期待を安定化させる必要があるとし、人民銀行の最優先課題として物価上昇リスクを注意深く管理する姿勢を示した。
人民銀行の政策スタンスは緩和的から中立にシフトしたと説明。2013年のマネーサプライM2伸び率の目標を13%としたことは、物価上昇リスクの抑制に働くとの見解を示した。
周総裁は、全国人民代表大会(全人代)の合間に開いた会見で、「人民銀行はインフレの数字に特に注目してきた。われわれは金融政策を通じてインフレ期待を安定化させていく」と表明。
2月のインフレ率が10カ月ぶり高水準だったことに関する質問に「2月の消費者物価指数(CPI)伸び率が予想をやや上回ったことは、われわれがインフレを警戒し続ける必要があることを示している」と答えた。
人民銀行の政策について、総裁は、2008─09年の世界金融危機を受けて比較的緩和的な時期があったが、今はインフレ抑制を目指すスタンスになっていると説明。
「今年のM2伸び率目標13%は穏健な金融政策、つまり政策スタンスは中立であり、もはや緩和的でないことを意味する」とし 「今年の目標の13%は、昨年の実績(13.8%)より低い。これは、われわれが物価の基本的安定を維持するという任務を強調していることを反映している」と述べた。
政府の不動産投機抑制策の一環として、人民銀行が2013年に住宅価格の上昇を抑制する取り組みを強化する方針も示した。ただ、人民銀行は、資産価格の上昇よりも、消費者物価および生産者物価の上昇に引き続き注目するとしている。
会見に同席した易綱副総裁は、主要国中央銀行の景気支援目的で講じている緩和政策が中国に及ぼす影響を注意深く監視していると述べた。
中国国家外為管理局(SAFE)局長でもある易副総裁は、20カ国・地域(G20)は通貨安競争を避けるべきと指摘した。
リソース:ロイター
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