財務省が21日に発表した2月貿易統計速報によると、貿易収支(原数値)は7775億円の赤字となった。赤字は8カ月連続。輸出は世界経済の持ち直しや円安が押し上げ要因として働く一方、中国の春節休暇がマイナスに寄与した。輸入は円安による燃料価格の高止まりなどが響き高水準を維持したとみられ、貿易赤字基調が続いている。
輸出は前年比2.9%減の5兆2841億円、2カ月ぶりに減少。有機化合物(32.0%増)が増加した。一方、自動車(5.3%減)、金属加工機械(23.9%減)などは減少した。
輸入は同11.9%増の6兆0615億円、4カ月連続で増加した。輸入額の水準は2月としては第1位だった。増加品目は、原粗油(12.3%増)、液化天然ガス(19.1%増)、衣類・同付属品(47.4%増)などだった。
中国向け輸出は同15.8%減だった。2カ月ぶりの減少。有機化合物(44.1%増)が増加する一方、自動車は54.1%の大幅な減少となった。半導体等電子部品も19.6%減少した。
米国向け輸出は前年比5.7%増で2カ月連続の増加。
一方、欧州連合(EU)向け輸出は前年比9.6%減となった。減少は17カ月連続。
ロイターが民間調査機関を対象に行った調査では、予測中央値は8358億円の赤字。輸出は前年比1.9%減、輸入は同15.1%増だった。
リソース:ロイター
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