2013年3月24日日曜日

経済界訪中団、大気汚染対策で協力を提案 唐氏と会談

中国を訪問している日中経済協会の張富士夫会長(トヨタ自動車会長)と米倉弘昌名誉会長(経団連会長)は21日、北京で中国元外相の唐家セン中日友好協会会長と会談した。張氏らはトヨタなど日本企業が中国の大気汚染対策に協力する新たな枠組みを提案し、中国側も受け入れる考えを示した。

提案したのは「中国大気汚染改善協力ネットワーク」。日本企業約500社が協力可能な技術を一覧にして示すほか、中国側の要請に応じて専門家を派遣する。唐氏は「大気汚染問題では協力の余地が大きい」と応じた。日中関係では「早く正常化の軌道に戻れるよう互いに努力しなければならない」と語った。

22日には李源潮国家副主席と会談する予定。張氏らの訪中は昨年秋の計画だったが、沖縄県・尖閣諸島を巡る問題で延期していた。

中国では新体制が始動したが、日中関係は依然ぎくしゃくした状態が続く。3月末に検討されていた唐氏の訪日も21日までに先送りが決まった。対日強硬姿勢を崩さない楊潔●(ち)国務委員(副首相級、外交担当)が唐氏の訪日を認めなかったとの見方も出ている。

岸田文雄外相と、中国の新外相に就いた元駐日大使の王毅氏との電話協議もまだ実現していない。16日に就任した王氏は21日までにすでにケリー米国務長官をはじめ、韓国や独仏両国の外相と相次いで電話で協議した。

リソース:日本経済新聞

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