【北京・成沢健一】北京で開かれている中国の全国人民代表大会(全人代=国会)では深刻化している大気汚染に強い関心が寄せられており、北京の代表が集まった6日の分科会では防止対策の強化を求める意見が出た。
北京の分科会には市トップの郭金竜共産党委書記(政治局委員)も出席。大手自動車メーカー、北京汽車集団会長でもある徐和誼代表は「北京の大気汚染は国家のイメージの問題となっている」と指摘し、エコカーの普及に向けた取り組みの必要性を訴えた。
北京市財政局の楊暁超局長は「大気汚染は一部の地域の問題ではないうえ、原因も複雑だ。北京市政府は車の排ガス基準を率先して厳しくしたほか、暖房用の石炭を天然ガスに転換する政策も進めている」と強調。12年度に100億元(約1500億円)以上の環境対策費を投じたことを明らかにした。
温家宝首相は5日の政府活動報告で「環境に関する基準や制度、法規体系の充実化を急ぎ、確実な汚染対策を講じる」と表明。財政省は13年度の予算案で対前年度実績比12・1%増の環境対策費を計上した。12年度の13・3%に比べると伸び率は低くなっており、金額も3286億4700万元(約4兆9300億円)で、国防費や治安対策費の半分にも満たないのが現状だ。
リソース:毎日新聞
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