中国の電子商取引サイト「アリババ・ドット・コム」などで中国人の顧客に商品を販売した日系企業が、売上金を邦銀の口座で受け取れるようになる。三井住友銀行、みずほコーポレート銀行がサイトを運営するアリババ集団(浙江省)傘下のオンライン決済会社「アリペイ」の入金指定銀行になったためだ。
中国でネット販売を手掛ける日本企業は中小、零細企業にまで広がっている。中国に進出してもメーンバンクは邦銀が務めるケースが多く、「ネット販売の売上金についても日本語で対応できる邦銀を希望する声が多かった」(三井住友銀行)という。
中国人の顧客はまず代金をアリペイに銀行振り込みなどで支払う。商品が顧客に届いたことが確認できれば、アリペイがその代金を販売元の企業の銀行口座に振り込む。
しかし、アリペイから指定されていない銀行の口座は対象外だ。入金指定銀行は中国系を中心に多数あるが、邦銀が認められたのは初めて。
アリペイは中国最大のネット決済システム。顧客が代金をいったんアリペイに支払、顧客が商品の到着を確認した後、アリペイが販売企業に代金を支払う。
アリババ集団のグループ取引額は中国の小売総額の5%に相当し、その多くでアリペイが使われている。アリペイが決済を仲介することで、商品の不着などのトラブルを防げるため。最近は航空会社など同社外の企業が決済システムに採用するケースが急増している。
ネット販売は店舗投資が不要で、中小企業でも参入しやすい。このためテスト販売やマーケティングなどを目的に中国で日本企業が利用する例が増えている。
三井住友とみずほコーポレート銀行で売上金を受け取ることができれば、日本企業の中国でのネット販売が一段と広がりそうだ。
リソース:日本経済新聞
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