ベアリング(軸受け)製造の不二越(富山市)の本間博夫社長は十五日、決算会見で中国・江蘇省で二月に稼働する精密工具などの製造拠点で、産業用ロボットの生産も始めることを明らかにした。同社によると、日本メーカーが中国で産業用ロボットを生産するのは初めて。
中国では、年に一割程度の人件費上昇や一人っ子政策による人手不足により、製造現場で人手確保が難しく、作業を自動化できる産業用ロボットの需要が高まっている。
同社は子会社の「那智不二越江蘇精密機械」の一角に二十億円を投資。溶接や搬送ができる多関節型のロボットを二〇一三年に千五百台、一五年に三千台を生産する。研究開発施設を併設するほか、中国で八つの営業拠点に五十人を置いて販売網を拡充する。
本間社長は「一二年から産業用ロボットの受注、引き合いが伸びている。部材を現地調達し、中国のニーズにあった商品を投入していきたい」と話した。
一二年末に東京地裁で有罪判決を受けた価格カルテル(独占禁止法違反)をめぐる事件については「判決を真摯(しんし)に受け止め、二度と起こらないようにコンプライアンス(法令順守)体制を強化した」と述べた。
リソース:中日新聞
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