中国での事業戦略をめぐって18日、日本の二輪車メーカーと四輪車メーカーの間で、明暗が分かれた。富士重工業はスバル車などを手がける中国の自動車販売会社「龐大(パンダイ)汽貿集団」と4月に合弁会社を設立し、販売を強化すると発表。一方、川崎重工業は、中国・重慶市の二輪大手「ロンシンモーター」と進めてきた合弁会社の設立を断念したことを明らかにした。川崎重工は沖縄・尖閣諸島の国有化で日中関係が悪化した影響を否定している。
富士重は、全額を出資する資本金6億円の販売子会社「スバル汽車」(北京市)に11億7000万円を追加出資。パンダイも新たに11億8000万円を出資し、スバル汽車を資本金29億5000万円の合弁会社に衣替えする。
単独での運営から合弁へと切り替える今回の提携について、富士重は「中国の販売会社と組むことで、販売店の出店やエリアマーケティングを強化できる」と説明。日中関係の悪化で余儀なくされている販売台数の減少とは無関係としている。
富士重の中国での販売台数は2011年度に4万8000台だったが、合弁会社の設立で15年度の達成を目指す10万台の販売に向けて弾みをつけたい考えだ。
一方、川崎重工は排気量150~250ccクラスで「カワサキ」ブランドのスポーツタイプ二輪車の生産を、合弁会社を立ち上げて14年夏以降に始め、生産会社とは別に合弁の販売会社も設立する計画を12年6月に打ち出していた。断念の理由について、同社は「条件面で折り合いがつかなかった」(広報部)としている。今後、新たな提携先を探し、2000年に撤退した中国への再参入を目指すという。
リソース:SankeiBiz
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