2013年1月7日月曜日

中国、深センで自由金利の融資容認 規制に風穴

【広州=桑原健】中国人民銀行は香港の銀行に対し、広東省深セン市の前海地区で、企業に対する自由金利での人民元融資を認めると発表した。中国は本土での融資に基準金利を年6%(期間1年)とする規制を適用しており、今回の決定は規制に風穴を開ける試みとして注目されている。

資金の貸し手を「香港で人民元業務を営む銀行」と規定。邦銀関係者によると、邦銀の香港法人も含まれる。借り手は前海地区に登記した企業で、資金の用途は同地区での事業に限定した。

香港は預金金利も規制を受ける本土に比べて人民元の調達コストが低いため、前海進出企業は従来より低金利での借り入れを期待できる。

中国は前海で金融のほか、通信や物流など幅広いサービス業を育成する計画だ。現在は土地の造成が進んでおり、7日には習近平総書記による就任後初の地方視察で最初の訪問場所となった。

中国は金融システムの安定のため預金と融資の金利を規制してきたが、成長性の高い企業も低金利での借り入れができないなど経済成長や構造改革の制約要因にもなっている。

リソース:日本経済新聞

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