【北京=矢板明夫】17日付の中国各紙は、総選挙で自民党が圧勝したことを大きく伝え、高い関心を示した。中国共産党機関紙、人民日報は「安倍晋三政権が誕生する見通し」と伝えたうえで、今後の日中関係についての論評記事を掲載した。「靖国神社参拝、釣魚島(沖縄県・尖閣諸島)、平和憲法」の3つの問題を挙げて、「これらは少しも曖昧にすることができない原則問題だ」と指摘し、対中強硬政策を主張する安倍政権を牽制(けんせい)した。
北京紙、新京報も同様、「安倍晋三氏再び首相へ、石原慎太郎氏も当選」などと題し、総選挙で保守系政党の躍進したことを紹介し、日本政治の右傾化を警戒する記事を掲載した。同紙は安倍氏や石原氏のこれまでの外交や安全保障問題の主張を紹介し、対外強硬政策を主張する彼らが国民から支持を受けた理由として「日本が自信を無くしたためだ」と分析している。
一方、同記事は6年前の安倍政権のもとで日中関係が改善された実績にも触れており、安倍政権への一定の期待も寄せた。
政府系シンクタンク、現代国際関係研究院の日本問題研究者、霍建崗氏は中国メディアの取材に対し、「自民党が政権運営に十分な議席数を獲得したため、右翼政党の日本維新の会の影響を受けることはない」との見方を示し、自民党の主導による両国関係の改善の可能性にも言及した。
自民党圧勝という結果を受けて、中国インターネットには「日本との戦争の可能性が高くなった」「両国関係を早く改善してもらい日本観光に行きたい」と警戒と期待の両方の反応が出ている。
リソース:産経ニュース
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