2012年12月20日木曜日

LED蛍光体の供給倍増 三菱ケミカル、中国で生産委託

三菱ケミカルホールディングスは来年から、発光ダイオード(LED)の色を決める蛍光体の生産を中国企業に委託する。自社生産分と合わせ供給能力を倍増し、LED照明メーカー向けの需要が拡大していることに対応する。

中国で生産を始めるのは窒化化合物を使った赤色の蛍光体。三菱ケミはこのほど、北京に本社があり陝西省西安に工場を持つ中堅化学メーカー、北京中村宇極の約3割の株式を4億円弱で取得した。蛍光体生産の技術を移転したうえで委託生産を始める。

LEDの光はそのままだと青色や紫色をしているため、黄、緑、赤などの栄光体を通過させることで一般照明の色を表現している。三菱ケミカルは赤色の栄光体に強く、5~8割の世界シェアを押さえているもようだ。現在はグループ会社の小田原工場(神奈川県小田原市)で全量生産しているが、需要に追いつかなくなりつつある。

最近は中国を含むアジア新興国にLED証明メーカーの生産拠点が集積している。日本の自社工場で増産し輸出するよりも、中国から供給するほうが競争力を保てるとの判断もある。

リソース:日本経済新聞

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