政府が「2030年代の原発稼働ゼロ」を柱としたエネルギー政策を打ち出すなか、技術者の転職などを支援する団体に登録し、海外での勤務を希望する原子力関連技術者が、東日本大震災以前と比べ1.5倍に増えていることが7日、分かった。中国企業からの引き合いが増加しており、脱原発の動きが、日本の原発技術の海外流出を進める実態が浮き彫りになった。
日本技術者連盟の下部組織で、平成22年に設立された国際原子力発電技術移転機構によると、海外勤務を希望する登録者が現在約300人。東日本大震災による東京電力福島第1原発事故以前の昨年2月時点の約200人から急増した。
登録しているのは、日立製作所や東芝などのOBの原発技術者が中心だが、電力会社の現役世代なども目立つようになった。一方で同連盟には、今後、250基以上の原発建設計画がある中国の原発事業者からの募集が急増しているという。
中国の原発事情に詳しい民間シンクタンク、テピア総合研究所の窪田秀雄副所長は「日本で使えなくなりつつある技術が、海外に活躍の場を求めるのは自然な流れだ」と警戒を呼びかけている。
リソース:MSN産経ニュース
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