2013年2月16日土曜日

中国は回復せず 春節商戦も低調

訪日観光客数が急回復する中、大きな割合を占めてきた中国人客だけは昨秋以降、日中関係の冷え込みを映して依然戻ってこない。

日本政府観光客によると、2012年の中国人観光客は過去最高の143万人に達したものの、9月以降は団体旅行を中心に急減。12月は東日本大震災の影響が残る前年同月を34%下回った。同月、4割超伸びた同じ東アジアの韓国や台湾と対照的な状況だ。

中国の旅行シーズンにあたる旧正月の春節(2月10日)を迎えても本格的回復のメドは立たず、各地で航空路線の減便などが続いている。ハウステンボス(長崎県佐世保市)は昨年2月に就航したばかりの国際旅客船の上海航路を同10月から運休。春節までの再開を探っていたが、需要が見込めないために今年1月、無期運休にすると発表した。

春節を商機としてきた業者は影響を少しでも和らげようと懸命だ。「この状況でも来る中国人観光客を手厚くもてなすことで、満足度を高めて、親日客を増やしたい」。ヴィーナスフォート(東京・江東)などの商業施設を運営し、春節商戦に力を入れてきた森ビルの担当者はこう話す。買い物好きな中国人らをターゲットに、福袋を販売する計画だ。

リソース:日本経済新聞

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