中国、台湾、タイ、インドネシア、マレーシア、ベトナムから来た人の数がそれぞれ最高記録を更新した。政府による安全情報の提供やPR活動、格安航空会社(LCC)などの新規就航、日本食や娯楽作品など生活文化の人気拡大がうまく重なった結果だ。
観光はサービス業や農業などへの波及効果が大きい。政府は16年までに1800万人、20年ごろには2500万人まで旅行者を増やす目標を掲げている。
初めて日本を訪れる人に加え、この国を気に入り、何度も訪れてくれる人を増やす必要がある。気軽に足を運んだり、長く広く日本をまわったりする個人客の受け入れ態勢を整えたい。
昨年台湾から来日した人が、震災前に比べ年間で15.6%も増えた。地方空港との間で新規就航や増便が相次ぎ、若者や個人客を呼び込んだからだ。
アジア各地から日本への「足」を充実させたい。特に地方は「2回目は大都市以外に」と考える人を積極的に取り込むべきだ。
情報提供にも工夫の余地は大きい。観光庁の調査では、外国人は観光案内所について、設置自治体の情報しかない点に不満を感じている。英語冊子はあっても宿に予約電話を入れてくれないなど、サービス不足も不興を買う。
自治体の枠を超えて協力し、夏だけ外国語のできる学生をボランティアに使うなど、工夫次第で費用をかけず不満は解消できる。パソコンや携帯電話で情報を入手し旅する人に、無料でネットと無線接続できる場を増やすのも手だ。
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