観光庁が主催した国際会議誘致イベントの会場。国内外の関係者が訪れた
(11日、東京都千代田区の東京国際フォーラムで)
観光庁が国際会議の誘致に本腰を入れ始めた。日本の魅力をPRする場としてうってつけで、来日する外国人の消費額も一般の旅行客より大きく、経済波及効果が期待できるためだ。ただ、中国や韓国の台頭などで、日本での国際会議の開催件数は低迷しており、観光庁は巻き返しに懸命だ。
世界経済におけるアジアの存在感が増したことで、アジアでの国際会議の開催件数は、2002年の956件から11年には1725件と約1・8倍に増えた。
国別で見ると、中国は130件から302件に、韓国は113件から207件とそれぞれ倍増した。しかし、日本はこの10年間で、211件から233件と22件しか増えていない。
中国や韓国は、国際会議場を新設し、積極的な誘致活動を展開していることが背景にあるようだ。
こうした状況を踏まえ、観光庁は11月、効果的な誘致策を検討するための競争力強化委員会を設置したほか、担当者を海外に派遣し、他国の市場調査に着手した。今月11~12日には、東京でシンポジウムと商談会を開き、各国に日本の魅力をアピールした。
10月に東京で開かれた国際通貨基金(IMF)・世界銀行総会には、100か国以上から約1万1600人が参加。宿泊費や交通費、買い物などによる経済波及効果は約194億円とされ、国際会議の魅力が再認識された。観光庁の担当者は「これまで国を挙げて国際会議を誘致する取り組みが遅れていた。関連業界と連携して、誘致を進めたい」と意気込んでいる。
リソース:YOMIURI ONLINE
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