TDKは26日、中国でレアアース(希土類)を使う磁石を製造する新会社を現地企業との合弁で設立すると発表した。レアアースを原料とする高性能磁石はハイブリッド車などで需要増が見込まれる。中国が世界生産の大半を占めるレアアースは代替原料の開発も進んでいる。ただ、TDKは中国で材料の調達から磁石の生産まで一貫した体制を整え、製品供給の安定化を図る狙いだ。
新会社の名称は「広東東電化広晟稀土高新材料」。資本金は3300万ドル(約32億円)で5月中に中国・広東省で設立する。出資比率はTDKが59%、レアアースの製造・販売を手掛ける広晟有色金属が37%、日本の東海貿易が4%となる。
新会社はエコカーなどのモーターに使う高性能のネオジム磁石を生産する。中国で産出するジスプロシウムを現地で添加剤として安定調達し、中国産の低価格品に対抗する狙いだ。
中国での高性能磁石生産を巡り、TDKは昨年、昭和電工との合弁事業を検討。日本の経済産業省が技術移転の規制に動いたため、いったん中止していた。TDKは日中両国政府から合弁会社の設立、運営に必要な許認可が得られなければ「今回の合弁会社を解散する場合もある」といる。
またTDKは同日、ブルーレイ・ディスク(BD)関連事業を14年3月までに中止すると発表した。売却か事業譲渡かなどはこれから詰める。
リソース:日本経済新聞
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