2012年12月26日水曜日

クボタ、中国でトラクター生産 アジア開拓急ぐ

農機世界大手のクボタは2013年1月から中国でトラクターを現地生産する。江蘇省蘇州市で製造ラインを設けて中型機種を中心にまず年間1万台の生産を目指す。中国は農機で最大の成長市場とされるが、これまでは田植え機などを生産するだけで、看板製品のトラクターは日本から輸出販売してきた。現地生産で価格競争力を高め、市場開拓を急ぐ。

クボタは世界全体でのトラクターの生産台数(派生車種含む)が年25万台程度。09年から中国で日本製のトラクターを販売してきたが、現在は年1400台程度にとどまる。中国の工場は15年に従業員数を約200人とし、年産1万台の達成を狙う。水田用の70馬力っクラスの機種から始め、畑作向けが中心の100馬力以上の機種も生産する。18年には年産能力を2万台に高める方針。

14年夏からは中国では農機に搭載されるエンジンも現地生産し、コスト競争力を高める。

クボタは世界各地で成長戦略を進める。今年はノルウェーの畑作用農機具メーカーのクバンランドを約230億円で買収、欧米での事業拡大に手を打った。米国では来年1月から中型トラクターの生産も始める。アジアではタイで水田用トラクターを増産。中国の現地生産でトラクターは世界4極体制が整う。

クボタは中国でも田植え機やコンバインで強いが、トラクターでは出遅れており、第一トラクターなど現地企業が強い。米ディアなど世界大手も中国で攻撃を急ぐ。

クボタの12年3月期の連結売上高1兆80億円のうち、農機・エンジン部門は6割強を占めた。海外の地域別では北米が大きく、中国を含めたアジア底上げが重要な課題となっている。

リソース:日本経済新聞

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