2012年11月19日月曜日

輸入化粧品衛生許可(中国)-全体の流れ

全体の流れ

外国から輸入される化粧品は、中国大陸に入る前に、
中華人民共和国国家食品医薬品監督管理局
(以下SFDAと呼ぶ)の審査許可を受ける必要があります。

SFDAが、輸入化粧品に対して実施している審査許可制度によると、
輸入化粧品は「輸入特殊用途化粧品衛生許可証」
または「輸入非特殊用途化粧品登録証」
(以下あわせて許可証という)を取得しなければならず、
「許可証」を取得しなければ中国大陸で販売することはできません。
許可証を取得しないまま化粧品を販売すれば、
中国国家による処罰の対象になります。

SFDAの「許可証」を取得して初めて
中国大陸でのその他の登録も可能になるし、
また、通関の際にも税関当局から提示を要求されます。 

中国進出の第一歩、
2009年3月現在の輸入化粧品許可申請状況:

一 化粧品の定義
化粧品とは
塗る、吹きつける、液体をつける、
またはそれに類する方法で人体(皮膚、毛髪、爪、唇、歯など)に対し、
清潔にし、営養分を与え、美しくし、
飾り・変えることで外観を変化させること、
あるいは人体の雰囲気を変え、
良好な状態を保持することを目的とした製品
(注:歯みがき、入浴剤なども化粧品の一種に加えられた)を指す。

二 化粧品の分類
①「特殊用途化粧品」~9種類の化粧品
育毛、染髪、パーマ、美乳、健康美容、除臭、シミ取り、日焼け止め
②「非特殊用途化粧品」~これら以外のもの
5種類のカテゴリー:
ヘア、スキンケア、メイクアップ、ネイル、香水

三 SFDAが審査許可する化粧品
すべての輸入化粧品は、
国家食品薬品監督管理局(SFDA)の審査を経て許可取得が必要。
注:2008年9月1日より、
輸入化粧品の審査許可の管轄は衛生部からSFDAへ移行した。

四 FDAの審査許可(または登録)の手順
2004年7月1日より、
国家衛生部は輸入化粧品の審査過の簡略化を開始し、
特殊用途化粧品はそれまでと同じ申請制だが、
非特殊用途化粧品は届出登録制となった。
両者の審査過程は基本的に同じで、
異なるのは特殊用途化粧品は申請を受理された後、
評価審査委員会の技術審査を受けることである。

①輸入非特殊化粧品の審査過程:
サンプル検査、申請書類などの資料を揃え届出を行い、
審査を経て登録証が発行される。
②輸入特殊化粧品の審査過程:
サンプル検査、申請書類などの資料を揃え申請を行い、
審査評価を経て、許可証が発行される。

五 SFDAが発行する許可証の書式
①輸入特殊用途化粧品の許可番号:
「国粧特進字J********」
②輸入非特殊化粧品の登録番号:
「国粧備審字J********」
注:番号の中の「********」の部分は数字で、
前半の4桁は発行年を表し、
後半の4桁は発行年における行政許可の取得順を示す。

六 輸入化粧品の審査許可に要する期間(申請~許可)
1 検査期間
①輸入非特殊化粧品:一般的に40日から60日で、
②特殊用途化粧品:
a.育毛、健美、美乳を除く製品:
一般的に80日である。
b.日焼け止め製品:
SPF値検査、PA検査が行われた場合、期間延長になる。 
c.育毛、健美、美乳製品:
人体を用いた安全性評価の検査が必要、全部で約150日を要する。

2 資料の準備
資料の準備状況は審査期間に影響を及ぼす。
準備した資料がSFDAの規定と要求に合致していて、
評価委員会から異議がなく、または削除訂正のみであれば、
期間が短くなるし、そうでなければ長くなることもある。

3 審査時期
2009年1月より、審査評価センターは、
化粧品の審査評価会議を毎月1回とした。
会議は一般に各月の最終週に開催され、
法定祝日など特殊な状況がある場合は、
実情に合わせて調整する。
審査する製品は、当月の10日までに受理したものとする。

4 評価審査の方針
評価審査会がある技術に対して新しい見解を提出し、
追加試験を実施するか、
または申請者が追加資料の提出をする必要があるが、
この場合は、審査期間が延長することがある。

総じて、
①輸入非特殊用途化粧品の登録証:4~4.5ヶ月前後;
②輸入特殊化粧品の許可証:6~7ヶ月前後。

七 輸入化粧品申請許可の費用
化粧品申請について国家規定により、
①サンプル検査費用と②評価審査費用に分けられる。

①サンプル検査費用:
異なる検査項目であれば費用にも差が生じ、
申請するカテゴリーに密接に関係する。
a.非特殊化粧品:
4000~7800元であり、大多数が5800元/品目である。
b.特殊効果のある化粧品:
1万元以上である。
c.健美、美乳:
2万元以上
d.育毛:
3万元以上
e.日焼止:
SPF値試験、PA試験などが必要な場合、最高で4万元近くなる。

*以上の費用に加え、
①すべての証明書の公証、翻訳の費用が別に必要であるが、
一般的には600元を超えない。これが正常な申請費用である。
②もし代理申請会社に申請を委託するのであれば、
代理申請費用を支払う必要があるが、
会社によってサービスの質も費用も異なり、統一基準はない。
平均:4000元。

八 化粧品審査許可に関わる機関
化粧品申請から許可までの過程に、4種類の機関が関わる。
1.検査機関(中国疾病予防コントロールセンター)  
2.受理事務局(SFDA行政サービスセンター)  
3.評価審査委員会(国家中薬品種保護審評委員会障Q公室〈中保障Q〉)  
4.行政審査評価部門(国家局)。

1.検査機関:
企業の委託を受け、製品の技術検査を担当し、検査報告を発行する。

2.受理事務局:
企業からの申請資料に対し予備審査を担当する。
資料が要求項目に適合していれば受理し、
評価審査会へ参加する手配をする。
評価審査意見を企業へ通知する。
許可された製品をSFDAへ報告する。
許可証を交付するなど。

3.評価審査委員会:
申請された製品に対し技術審査を行い、
評価審査意見を提出し、
許可するかどうか答申する。

4.行政審査評価部門:
評価審査委員会が技術審査した製品に対して、
更に審査を行い、
関連法規の規定に適合していれば許可し、
許可した製品に対して化粧品許可番号を発給する。

九 SFDAの化粧品評価審査会は年に何回開催されるか
①輸入非特殊化粧品:
国家中薬品保護審評委員会障Q公室(中保障Q)の審査が必要。
審査評価会:毎週開催で、資料は随時提出できる。
②特殊用途化粧品の評価審査会:毎月1回、
通常は各月の最終週に、約1週間にわたって開催される。

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