2013年3月16日土曜日

中国、地方政府に対する融資の監督強化

[北京 14日 ロイター] 中国銀行業監督管理委員会(銀監会)は、地方政府が設立した特別目的会社(LGFV)に対する銀行融資の規制を強化する指針の草案をまとめた。

ロイターが入手した草案によると、商業銀行に対し、今年のLGFVに対する融資額を厳しく管理するとともに、返済状況を厳重に監視することを義務付ける。債務不履行を回避することが狙い。

草案は「各行と銀監会各支部は監視システムを設置し、返済期限を迎える融資の額と返済する機関をチェックする必要がある」と明記。

「融資が期日通りに返済されない場合や、新規融資が返済に利用される場合は、規制当局に直ちに報告し、大規模な債務不履行を回避する必要がある」としている。

草案は、2013年のLGFVへの融資残高を2011年末時点の水準に抑えるよう指示。地元メディアによると、2011年末時点の融資残高は約9兆元(1兆4600億ドル)だった。

融資残高に占めるLGFV向け融資の比率を厳しく管理することも指示。同比率が2012年の水準を上回ってはならないとしている。

さらに、LGFVが発行する債券の購入に銀行は慎重になるべきと改めて指示するとともに、そうした債務を銀行が保証することを禁じている。

銀監会は、LGFVの債務をすべて網羅する指標を導入し、監視を強化する方針も示した。新指標には、銀行融資、社債、信託商品、理財商品(WWP)などが含まれるという。

銀監会の江蘇省支部幹部は、全国人民代表大会(全人代、国会に相当)でロイターに「LGFVは基礎インフラ建設の資金調達や、世界的な金融危機の影響緩和で、大切な役割を果たしている」とした上で「大きなシステミックリスクが潜んでおり、一貫した対応が必要だ」との認識を示した。

銀監会は、指針の草案で、省政府や未完成事業への融資を引き続き支持する方針を示しているが、収入が少ない市や郡レベルの事業への融資を縮小すべきだとしている。

リソース:ロイター

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