2012年11月27日火曜日

Wi-Fiスポットを活用した外国人観光客向けの集客・購買促進に関する新たな取り組みについて

・ 山梨県、NTTデータおよびNTT東日本は、山梨県(富士河口湖町および甲府市)において、外国人観光客の集客および購買促進に向けたフィールドトライアルを、平成24年11月22日から開始します。
 
・ フィールドトライアルでは、20の協力店舗・施設等のWi-Fiスポットにおいて外国人観光客向け「クーポンカタログ」、「口コミレビューサイト」および「お土産購入ECサイト」を提供し、山梨県内の観光地における周遊や購買促進を図ります。
 
1.経緯と背景

山梨県(知事:横内正明)は、平成24年1月より訪日外国人観光客の誘致と受入環境の整備促進等を目的に「やまなしFree Wi-Fiプロジェクト」※1を推進しています。

また、東日本電信電話株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:山村雅之、以下、NTT東日本)は、その協働企業として、県内Wi-Fi環境の整備を進めるとともに、平成24年7月からは外国人観光客向けにWi-Fiインターネット接続の2週間無料提供や、富士山周辺の文化遺産を英語・中国語で紹介する観光ガイドの配信をNTT東日本提供のWi-Fiスポット「光ステーション」※2の機能により提供することで、Wi-Fiを活用した地域活性に取り組んできました。

近年、訪日外国人観光客の数は増加傾向にあり、その多くは、著しい経済成長に伴い富裕層や中間層の数が拡大している中国、タイ、シンガポールなどのアジア各国の旅行者です。彼らの旅行スタイルは従来の格安の団体ツアーから、より時間をかけて自由に日本ならではの自然や温泉、地域の食べ物、ショッピング等を楽しむ個人旅行へと移行してきており、今や個人旅行者(FIT※3)は訪日外国人旅行者の7割を占めるまでになっています。

また彼らの個人旅行スタイルとして、日本以上に普及しているスマートフォンやタブレット型端末などを持参し、旅行先でもインターネット経由で現地の観光情報を収集したり、SNSを通じてリアルタイムに旅行記を発信したりする楽しみ方が定着してきており、無料で使用できるWi-Fiスポットのある場所には外国人観光客が集まりやすい傾向があることがわかってきました。

山梨県では前述の「やまなしFree Wi-Fiプロジェクト」により、全国に先駆けてWi-Fi環境の整備を促進させる取り組みを産官民で推進しておりますが、全国の観光地においても、これら外国人観光客の誘致を目指すため、外国人観光客が日本滞在中に自由にインターネット利用が楽しめるよう、Wi-Fi環境の整備を進めている現状があります。

このような背景の中、株式会社NTTデータ(本社:東京都江東区、代表取締役:岩本敏男、以下、NTTデータ)は、「やまなしFree Wi-Fiプロジェクト」へ協働企業として新たに参画し、山梨県とNTT東日本が整備したWi-Fi環境において使用可能な、外国人観光客向け「クーポンカタログ」、「口コミレビューサイト」及び「お土産購入ECサイト」の構築を行うこととなりました。

今回、平成24年11月22日より山梨県、NTTデータ、NTT東日本の三者共同により、Wi-Fi環境とそれを用いて配信する各種コンテンツを提供することで、外国人観光客の集客および購買促進に向けたフィールドトライアルを開始します。

本トライアルを通じて、外国人観光客の観光地への集客・周遊促進および山梨県の産業文化の伝達を通じた特産物の購買促進を図ります。

2.トライアルサービス概要

本トライアルでは、山梨県においても近年増加している中国人観光客を対象としたサービスを提供します。また、その中でも特に、スマートフォンやタブレット等により観光情報の収集やSNSを活用してリアルタイムの旅行記等を発信する個人旅行客層をターゲットとした利用促進を実施していきます。

なお、本取り組みにより、特に訪日外国人の受入に力を入れている地域における集客促進、消費拡大効果を期待し検証していきます。

(1)「クーポンカタログ」の配信
本トライアルに協力いただく20箇所の店舗・施設に設置したWi-Fiスポット「光ステーション」において、トライアル参加店舗・施設の商品・サービス情報はもとより、観光地の産業的文化的背景や特色に関する情報および、割引やプレゼント等、各種特典が受けられる中国語版「クーポンカタログ」をスマートフォン、タブレット等向けにダウンロード配信し、旅行者のWi-Fiインターネット接続における付加価値を高めます。

(2)「口コミレビューサイト」の提供
中国人観光客の消費行動を左右するといわれる口コミ情報に着目し、旅行者のSNSへの書き込みを「口コミレビューサイト」に直接反映させることにより、観光客による投稿と店舗情報とを一括表示し、母国語での口コミ促進を図り、山梨県を訪れる中国人観光客の購買促進を狙います。

(3)「お土産購入ECサイト」の提供
直接行くことのできなかった観光地の土産物購入や、買い忘れ等に起因する購買需要を喚起するため、インターネット経由で山梨県の各観光地における名産、特産等の土産物を購入できる「お土産購入ECサイト」を提供します。

3.トライアル実施期間

平成24年11月22日から平成25年3月31日まで

4.今後の展開について

本トライアル中にも、将来展開を見据えAR(拡張現実)を活用したサービス等も順次追加していく予定であり、トライアル終了後、ECサイト等については事業性を判断し平成25年度中の事業化を目指します。また、山梨県発の取り組みとして、対象となる観光地を近隣の都道府県から全国の観光地へと増やしていくとともに、訪日観光客のターゲットも中国のみならず、韓国、台湾をはじめとしたアジア全域、さらに欧米各国と拡げていく予定です。

リソース:NTT東日本

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