2013年5月15日水曜日

カシオ、営業利益2.2倍 13年3月期200億円

カシオ計算機が8日発表した2013年3月期の連結営業利益は前の期比2.2倍の200億円だった。利益率の高い腕時計の売り上げが海外を中心に伸びた。デジタルカメラ部門も合理化でコストを削減し、利益率改善につながった。配当は前の期より3円増やし20円とする。

売上高は1%減の2977億円だった。半導体事業の売却が影響し、微減収だった。一方、主力の腕時計は「Gショック」などの高付加価値製品が米国や中国などで好調で、9%増の1000億円程度になった。電子辞書も新製品を投入。採算性の高い製品を拡販し、利益率を高めた。

14年3月期の営業利益は25%増の250億円を見込む。腕時計や電子辞書など主力製品で北米や海外での販路開拓を進める。腕時計の売上高は前期比10%増の1100億円と15期ぶりの売上高水準を回復する計画だ。スマートフォンの普及で苦戦が続くデジカメについては高付加価値製品に注力し、赤字を食い止める。

足元の円高修正が今期業績に与える影響は限定的となる見込み。ドル建ての資材調達が多いほか、為替ヘッジ取引を活用するなど為替変動リスクを抑えており、「今後もこの財務戦略を続ける」(高木明徳常務)。

今期の年間配当は前期と同じ20円とする。ただ、全額を期末に一括で配当していた前期までと異なり、中間と期末の2回に分けて10円ずつ配当する。配当の機会を増やしてほしいという株主の期待に応える。

リソース:日本経済新聞

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